機関誌「非破壊検査」 バックナンバー 2014年7月度

巻頭言

「応力・ひずみの実験解析」特集号刊行にあたって  坂本  信

 本特集は応力・ひずみ測定部門に関連した内容として,「応力・ひずみの実験解析」を取り上げました。 非破壊検査において必要な基本知識は,理論と計測・検査方法と関連技術です。主要な理論としては, 対象とする構造物の力学状態,材料特性すなわち,材料力学,破壊力学,弾塑性力学および被検査構造 物の経年材料特性の知識です。特に,応力とひずみ状態の把握,き裂発生確率が大きい箇所の予測,き 裂検出後の補修等の判断が適切に行われなければなりません。これらは物理数学的理論,現場での実測 データが有機的に関連づけられて評価・判断されるものです。そのため応力・ひずみ測定部門は,非破 壊検査の基礎となる応力・ひずみ測定の計測的方法論および応用開発・技術について研究し,それらの 成果の実用化,研究動向,解析結果の情報提供の場として長く活動してきました。近年は応力・ひずみ 測定が,複合材料,高分子材料,生体材料,生体組織等を対象とする報告も多くみられるようになりました。 さらに,デジタル画像を用いた応力・ひずみ測定手法が多用化される傾向にあり,非破壊検査技術は新 たな展開へと着実に進んでいます。
 本特集号では応力・ひずみの実験解析に造詣の深い6 名のSenior の先生方を中心に執筆をお願いしま した。梅崎栄作先生による「デジタル光弾性応力解析の現状」では,光弾性の原理から現状について解 説していただきました。加藤 章先生には「光学的方法による鋼材の塑性ひずみおよび疲労損傷の簡易 評価」と題したデジタル画像相関法の応用について,横山 隆先生には「高分子材料の衝撃応力-ひず み特性の評価」と題したホプキンソン棒法による衝撃材料特性について,黒崎 茂・志村 穣先生には, 動ひずみ測定を目的とした「ピエゾフィルムを用いたひずみ計測の新展開」について,また,日本と関 わりの深いHyung-Seop Shin(申 亨燮)先生には,二重伸び計を利用した「高温超伝導CC テープの電 気-機械的特性評価とひずみ計測」について,それぞれ解説していただきました。
 本特集を構成するにあたり,執筆者の先生方には多大なご協力をいただきましたことに感謝申し上げ ます。読者の方々には長く最前線で教育・研究活動を続けられている執筆者の解説記事から,深い感銘 を受けられることを確信しています。

 

 

解説 応力・ひずみの実験解析

デジタル光弾性応力解析の現状
 梅崎 栄作   日本工業大学

Current Status of Digital Photoelastic Stress Analysis
Nippon Institute of Technology Eisaku UMEZAKI

キーワード 光弾性,偏光器,応力解析,画像処理,せん断応力差積分法



1. はじめに
 負荷が作用する物体の応力解析法として,シミュレーション的手法である「有限要素法」や実験的手法である「光弾性法」 などが利用されている。有限要素法は,離散的な「デジタルモデル」を用いた近似解法であり,光弾性法は,連続的な「ア ナログモデル」を対象とした方法であると言える。
 光弾性法は,そのような特徴を生かして,主として,二次元応力状態の物体(三次元物体の表面も含む)の応力解析に 用いられている。この方法は,原理的には,三次元応力状態の物体内の応力解析も可能であるが,応力解析に必要なデー タの取得から応力の算出までの処理が煩雑であり,軸対称物体などのようなより単純な応力状態の物体内の応力解析以外 には適用例は少ない。
 光弾性法を用いて二次元応力状態の物体内の応力解析を行う場合でも,処理が煩雑であることから,最近は光弾性応力 解析が敬遠される傾向にあった。そのため,光弾性応力解析の自動化が進められた1)−3)。特に,1980 年代から1990 年代 にかけて,「デジタル光弾性法」と呼ばれる,コンピュータ援用デジタル画像処理を利用した多くの方法が提案され,応力 解析に必要な光弾性パラメータと呼ばれる主応力差を示す「等色線縞(次数)」と主応力方向を示す「等傾線縞」の自動取得 が進展した。それに伴い,より正確な応力解析が迅速に行えるようになったが,まだ問題点も残されている。
 本稿では,デジタル光弾性法を利用した応力解析の現状について述べる。

 

 

光学的方法による鋼材の塑性ひずみおよび疲労損傷の簡易評価
   加藤  章   中部大学工学部機械工学科

Simple Evaluation Method for Plastic Strain and Fatigue Damage
in Steels Using Optical Method
Chubu University, Department of Mechanical Engineering Akira KATO

キーワード 損傷評価,レーザ,塑性ひずみ,疲労損傷,鋼材,すべり帯,表面粗さ,散乱,画像処理



1. はじめに
 粗面にレーザを照射した場合,ランダムな表面の凹凸によって反射光は散乱し,スペックルパターンが生じる。反射光に よるスペックルパターンは表面状態の違いによって変化する。反射光パターンを観測することにより表面粗さを測定する方 法がこれまでに数多く報告されている1)。レーザ光の反射光パターンを観測する方法は表面状態の微細な変化を検出する ために非常に有効な方法である。
 鋼材などの延性材料に静的な引張荷重によって塑性変形を加えた場合,あるいは繰返し荷重によって疲労損傷を生じた場合 には,材料表面に微細なすべり帯が生じるが,すべり帯の密度は塑性変形の大きさあるいは疲労の進行などの損傷の程度に応 じて変化する。すべり帯の密度によって表面状態は変化するので,このような表面にレーザを照射した場合,反射光のスペック ルパターンは材料の損傷の程度に対応して変化することになる。したがって,塑性ひずみあるいは疲労などの損傷の程度と反射 光パターンの間の関係をあらかじめ求めておけば,反射光パターンを観察することにより,逆に塑性ひずみの大きさあるいは疲労 損傷の程度などを推定することができることになる。本方法は以上の原理により比較的簡単に金属材料の損傷を非接触で評価し ようとするものである。さらに反射光パターンの観測にはCCDカメラなどを使用し,反射光パターンの画像をデジタルデータ として入力し,入力データの定量化および損傷の可視化を行う。これらの基礎的な実験結果と測定への応用について述べる。

 

高分子材料の衝撃応力−ひずみ特性の評価
    横山  隆    岡山理科大学

Evaluation of Impact Stress-Strain Characteristics of Polymeric Materials
Okayama University of Science Takashi YOKOYAMA

キーワード 強度評価,動ひずみ,高分子材料,ひずみ速度,棒材,押出



1. はじめに
 工業材料は一般的に,金属材料,高分子材料,セラミックスに大きく分類される。中でも高分子材料は,軽量性,耐摩 耗性,耐腐食性,断熱性,電気絶縁性などに優れているが,低強度,低剛性,耐熱性,耐候性などの弱点も有している。 この高分子材料は分子鎖の結合構造により分類すると,図1に示すように熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂に分類され,さら に前者は結晶性と非結晶性に分類される。高分子材料の固化成形品がプラスチックス(合成樹脂)と呼ばれ,高分子材料 と同意語で使用される場合も多い。熱可塑性樹脂は加熱によって軟化(流動化)し低温では固化する(可逆性あり)。一方, 熱硬化性樹脂は一旦加熱して硬化させると,高温で再び軟化(再流動化)はしない特徴を有する(可逆性なし)。結晶性樹 脂と非結晶性樹脂の一般的な特徴を比較すると,表1 のような相違点が指摘されている。
 高分子材料は機械要素(歯車,軸受など),自動車用部品(フロント・バンパー,リア・バンパーなど),電子機器用部品(モ バイル端末装置,携帯電話や電卓の筐体など)などに広く使用されている。自動車の衝突時やスマートフォンの地面への 落下時には,衝撃(動的)荷重が作用するため,それらの安全性設計には高分子材料の衝撃特性データが必要となる。こ の高分子材料の耐衝撃性については,アイゾット試験やシャルピー試験により切欠き付き曲げ試験片の衝撃値(吸収エネ ルギ)が測定されてきたが,この衝撃値は単に靱性の相対比較が可能なだけで,動的設計に必要な機械的特性データとし ては利用できない。また,落錘試験機を使用して,種々の高分子材料の応力−ひずみ特性のひずみ速度1),2)および温度 依存性の評価3) がなされてきたが,得られる最大ひずみ速度がεo = 10 s− 1 オーダに制限される。現在までに使用されてき た「高ひずみ速度下での応力−ひずみ特性」を測定する試験法としては,1949 年にKolsky4)によって開発されたスプリッ ト・ホプキンソン棒法が最も信頼性が高く,この方法により金属材料だけでなく,高分子材料に対する衝撃圧縮応力-ひ ずみデータも測定されてきた5)− 13)。また,高分子材料は静的負荷下において,負荷様式(圧縮,引張り)の違いにより 応力−ひずみ特性が大きく異なることが知られている。そのため,高分子材料の衝撃引張りだけでなく衝撃ねじり(せん 断)特性の評価も非常に重要である。しかし圧縮型に比べて引張り型やねじり型は,試験片のホプキンソン棒への取付け 方法や衝撃負荷機構が複雑になるため,一部(例えば,引張り型ホプキンソン棒試験14)− 17)とねじり型ホプキンソン棒試 験18),19)) を除いてあまり行われていない。また,高分子材料は包装容器などでは衝撃緩衝部材としても使用されており,衝 撃エネルギ吸収能を精密に評価するためには,除荷過程11),13)を含む衝撃応力-ひずみループを取得することが重要である。 高分子材料の動的応答をコンピュータにより精度良く予測するためには,粘弾性・粘塑性挙動をモデル化したひずみ速度 依存型構成式を決定することが重要であるが,ここでは取り扱わないことにする。
 本解説では,ホプキンソン棒法を使用して,代表的な6種類の高分子材料の高ひずみ速度(最大εo ≒ 103 s− 1)下での圧 縮応力-ひずみループについて,著者による最近の実験結果を紹介する。同時にインストロン試験機により低・中間ひず み速度下での圧縮応力-ひずみループを決定して,前者と比較することにより,ひずみ速度が圧縮特性に及ぼす影響につ いても説明する。

 

ピエゾフィルムを用いたひずみ計測の新展開 −繰返し動ひずみの可視化フィルムの提案−
    黒崎  茂  前・東京工業高等専門学校     志村  穣  東京工業高等専門学校

New Development of Strain Measurements Using Piezoelectric Polymer Film
- The Proposal of a Film for Visualizing Cyclic Dynamic Strain -
Former Tokyo National College of Technology Shigeru KUROSAKI
Tokyo National College of Technology Jyo SHIMURA

キーワード ひずみ測定試験,応力測定試験,応力解析,モニタリング,可視化,非破壊試験, ピエゾポリマーフィルム



1. はじめに
 本稿では,ピエゾフィルムを利用した新たなひずみ測定法として筆者の研究室で行ってきた研究を報告させていただく。 特に以下の2 項目について説明させていただく。(1)高分子系ピエゾフィルムを貼付けた試験片を加振して電圧を発生さ せ,動ひずみに対応した色を発色させる試作フィルムの開発研究について,(2)提案フィルムを多数枚組み合わせて,応 力集中部の動ひずみ分布の可視化を実際に実験で試みた研究について概説する。 このような繰返し動的ひずみの大きさに よって,色が変化するフィルムは,筆者の知る限りまだ実在しないと思われる。ピエゾフィルムの特性を利用して試みた ものであるが,まだ開発途上であることをお断りしておく。

 

高温超伝導CC テープの電気−機械的特性評価とひずみ計測
 申  亨燮  安東大学

Strain Measurement Technique for Electro-mechanical Properties Evaluation
in HTS Coated Conductor Tapes
Andong National University Hyung-Seop SHIN

キーワード 高温超伝導複合導体 , 電気-機械的特性 , 応力/ひずみ , 二重伸び計 , 臨界電流



1. はじめに
 近年,高臨界電流密度(Jc)を有するkm 級長線の第2 世代高温超伝導2G CC テープが開発され,超伝導ケーブル,超伝 導限流器, モータ/発電機, 電力貯蔵システム(SMES)などの電力機器と超伝導マグネットなど高磁場応用分野において 期待が集まっている1),2)。 これら高温超伝導薄膜導体テープ(HTS Coated Conductor:以下CC テープと呼ぶ)は高い 臨界電流(Ic),良好な磁場特性および優れた機械的特性を示している。CC テープは金属合金の基板(Substrate)上に拡散 防止膜であるAl2O3 / Y2O3 など多様な緩衝層をスパッタリング法で蒸着し,酸化物系(REBCO)超電導層の蒸着,銀や銅の 保護層を順次に電気化学または真空薄膜蒸着で積層して多層構造を持つ複合テープで構成されている。基板は超伝導層を 配向させる工程にしたがって二つに分けられる。その一つは無配向金属基板上に配向中間層を成長させる方法であるIBAD 法と呼ばれ,Ni 基耐熱合金であるHastelloy とステンレス鋼が主に使われる。もう一つは金属基板を圧延し集合組織に配 向させた後,その上に中間層を配向させる方法であるRABiTS法があり,Ni-W 合金が主に使われている。 図1 は積層構造を 持つIBAD/Hastelloy 基板CC テープの構成と構造を模式的に示す。
 CC テープを用いた超伝導応用機器ではコイルが主な要素技術である。CC テープはコイルで製造されて冷却,運転中にい くつかの形の機械的応力/ひずみを受けることになる3)。例えば,送電用超伝導ケーブルの場合,CC テープを巻線時に引 張応力/ひずみが,フォーマーに巻く際には基本的に曲げ応力/ひずみが発生し,ケーブルの取付および冷却過程ではテー プと隣接する材料間の熱膨張係数の差によりCC テープに熱応力が生じる。特にコイル形の巻線ではテープの曲げは避け られない。また,コイルに通電が行われると巨大なローレンツ力が発生し,CC テープには大きなフープ応力を受ける。さ らに周期的熱サイクルも受ける。CC 導体に生じるこれらひずみと応力の大きさによって,高温超伝導CC テープはその 伝送能力である臨界電流(Ic)の低下をもたらす。したがって,超伝導コイルの設計プロセスでは,高温超伝導体の臨界 電流(Ic)のひずみ依存性,つまり電気- 機械的特性(Electro-Mechanical Property:EMP)の評価が不可欠であり,機器設 計のため最も重要なことの一つである。特にCC 導体の超伝導特性(臨界電流)の低下をもたらす臨界応力と臨界ひずみ を決める必要がある。
 実用超電導材料は複合材であるため,荷重を受けると複雑な変形挙動を示す。上述の変形要因によるCC 線材の機械的 変形を分類すると,長手方向の単純引張/圧縮,曲げによって引張と圧縮が同時に生じる曲げひずみ,線材の横方向への 引張と圧縮などがある。複合材料であるため超電導線の定量的で厳密な理論解析は一軸性の引張および圧縮に適用される に過ぎない。応力の測定は比較的簡単であるが,ひずみの正確な計測はかなり難しい。
 そこで,高温超伝導CC テープの電気−機械的特性の評価において極低温かつ高磁場下でひずみの信頼性のある測定は 重要である。このため非破壊的計測方法として,超伝導線材のひずみ測定にはひずみゲージ付着4),伸び計/クリップゲー ジ法5),6)などが使われている。また超伝導体に生じた内部ひずみ測定には量子ビームの利用が有効である7),8)。これら のひずみ計測に関連して様々な研究が各国のグループによって行われており,日本は低温用超伝導線材から高温超伝導1G BSCCO テープ,2G CC テープに至るまで電磁気−機械的特性評価について多くの成果を報告している9),10)。特に最近量 子ビームを用いた局所ひずみの測定が注目を浴びている10)。
 本稿では,高温超伝導体である2G REBCO CC テープの機械的および電気- 機械的特性の評価に関連して極低温,高磁 場下でのひずみ計測のためNyilas の二重伸び計を使って行われた最近の研究を中心に述べる。特に磁場中でのCC テープ の臨界電流に及ぼすひずみ依存性を評価する際,信頼性ある計測のため取り入れたデュアルひずみ測定系の試みとその結 果を提示する。また複合材料である高温超伝導線材の応力−ひずみ特性,臨界電流のひずみ依存性と磁場効果について調 べる。

 

論文

渦電流法による鋳造カムシャフトのチル化率評価
   矢口  修/宮崎 利行/佐々木敏彦

A Method of Non-destructive Inspection for Chilled Structures

in Cam-shafts Using the Eddy Current Technique

Osamu YAGUCHI, Toshiyuki MIYAZAKI and Toshihiko SASAKI


Abstract


Cam-shafts used for internal-combustion engines need to be chilled at the foundry stage to increase the cam hardness, however, unexpected chilled structures may occur on the sensor plate surface. Chilled structures on the sensor plate may break a grinding tool during the grinding process and may also hinder the fabrication of a specified shape due to resistance arising from the hyper-hardness of the chilled structure. For this reason, developing an inspection technique and a device for detecting unnecessary chilled structures before the grinding process of cam-shafts is needed to determine the rejection and removal of a sample with chilled structures. This paper reports on a recently developed non-destructive method employing the Eddy Current method to detect chilled structures on a cam-shaft sensor plate accurately.

Keyword Non-destructive inspection, Casting, Machinability, Measurement, Eddy current, Structure test, Chilled structure,Cam-shaft



1. 緒言
 内燃機関用に使用される鋳造製カムシャフトでは,カム先端部の耐摩耗性向上のため,微細なセメンタイトを分散させ た白鋳鉄化(以下,チル化)する処理が一般に施される1)。このようなチル化処理では,カムシャフト全体のじん性確保 や機械加工時の被削性の目的で,バルブとの接触部分以外はチル化させないことも重要になる。すなわち, チル化した組 織は硬質で被削性に劣るので,予期しない箇所に出現すると機械加工時にバイトを損傷させ,生産ラインに悪影響を及ぼ すからである。そのため,チル化組織の適正な管理が必要になる。これに対して,現状では金属組織観察による対応が一 般的である. しかし,破壊法であるため,検査時間およびコスト,さらに全数検査が困難である等の課題がある。このため, 迅速で低コスト,しかも非破壊による新たな検査技術が求められている。
 鋳造後のカムシャフトの表面は,酸化膜(黒皮)で覆われているため,目視による外観検査やX 線回折法では判定が困 難である。また,形状が比較的複雑で曲面が多いため,超音波法の適用も困難な場合が多い。これに対し,渦電流法では 非破壊,非接触で,高速かつ低コストでの検査が期待できる。さらに,渦電流法では鋳鉄の組織状態が評価可能であること が阿部ら2)により,また,鋳鉄中のセメンタイトの有無や体積率の評価が可能であることが黒澤ら3)によって,既に報告 されている。さらに,渦電流法は材質変化に関してX 線回折法より敏感であることが後藤4),5)により明らかにされてい る。一方,カムシャフトの製造ラインでの適用においては,実際的な課題が幾つか未解明である。例えば,鋳造直後の荒 れた鋳肌の表面状態や,カムやセンサプレート部を有する複雑な形状がチルの評価に悪影響を及ぼすことが懸念される。 そこで本研究では,このようなカムシャフトの製造ラインにおいても有効に適用できるような渦電流式検査法の実現を目 的に検討を行った。

 

 

 

     
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